介護療養型医療施設ってどんな所?ほかの公的施設との違いとは

介護療養型医療施設ってどんな所?ほかの公的施設との違いとは

介護療養型医療施設ってどんな所?ほかの公的施設との違いとは
介護を受ける施設と一言でいっても、多くの種類があります。 中でも入院中の環境により近い施設が、介護療養型医療施設です。 介護療養型施設とは、いったいどんな所なのでしょう? どうすれば入れるのか?またほかの公的施設との違いを見て行きましょう。

この記事の目次

介護療養型医療施設ってどんな所?ほかの公的施設との違いとは

介護療養型医療施設へはどうやって入院するの?

介護療養型医療施設の人員体制

入居中に医療ケアが必要なくなったら?

手厚い医療ケア・介護ケアが受けられる介護療養型医療施設

介護療養型医療施設ってどんな所?ほかの公的施設との違いとは

介護療養型医療施設とは、医療法人が運営する公的施設です。
病院が併設して経営する施設であり、介護施設の中で最も医療との連携が円滑な施設ともいえます。
入所者100人に対し医師が3人常勤しており、国の指定する施設区分として介護療養型医療施設は、病院と位置付けられている所です。
医師・看護師以外にも、理学療法士・作業療法士・言語視聴覚士がリハビリテーションの視点から、ケアを行います。

介護療養型医療施設の特徴

医療ケアが充実しており、医療的経過観察が必要な高齢者を介護する介護療養型医療施設。
他の公的施設と比較してその特徴をクローズアップしましょう。

ほかの公的施設とは

公的施設とは、ケアハウス・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型医療施設の4つをいいます。
対して民間施設はグループホーム・住宅型有料老人ホーム・介護付き有料老人ホーム・サービス付き高齢者住宅の4つです。

 

特別養護老人ホームとの違い

介護老人保健施は、在宅復帰のためにリハビリテーションを重点的に行う施設です。
医師は入所者100人に対し1人。リハビリが週2回と決まっており、時間も1回20~30分程度という規定があるなどリハビリが充実しています。
また一部を除いては入居の期間が3か月と決められています。
介護療養型医療施では入居期限はありませんが、医療的フォローが必要でないと判断された場合は退所となることがあります。
またリハビリに関する規定がありません。

介護療養型医療施設へはどうやって入院するの?

入院するには?入院の流れは?介護療養型医療施設もほかの施設と同様、待ちでいっぱいなのでしょうか?

入院条件は厳しい?

介護療養型医療施設に入院する条件は「65歳以上であること」と「要介護状態であること」です。
入院の申請を行って面談を行います。主治医の意見書や診断書を通して入院判断を行っていきます。
施設によって条件は異なりますが、多くの介護療養型医療施設では伝染病疾患がある方と、疾病により長期入院が見込まれる方は受け入れていません。
寝たきりの方にはこの上なくうれしい設備と体制が整った介護療養型医療施ですが、要介護5などの重度の方でも、常に医療ケアを必要としない場合は、介護度が5以下でも医療的措置を常時必要とし、在宅生活が難しい方が優先的に入院となります。

初期費用や月額費用はいくら?

介護療養型医療施設は初期費用が0円です。月額利用料は多床型(大部屋)で9~17万円。ユニット型個室で25万円です。
月額費用の内訳は、家賃・光熱費・食費などです。
入院中に受けた医療的ケア(胃ろう・カテーテル治療・インスリン治療・たん吸引ほか)は月額費用に含まれておらず、それぞれ別途医療費として請求されます。

介護療養型医療施設の人員体制

介護療養型医療施設は病院と同じような位置づけにあると上記にてご紹介しましたが、本当にいつでも医療ケアが受けられるのでしょうか?
基本的な人員基準は以下となっております。

看護師は何人?いつでも受診できる?

施設に入院している方100人に対し、医師が3人。看護師・介護士がそれぞれ17名。リハビリにあたる理学療法士・作業療法士は適当数とされています。
夜間に急変した場合はどうすればいいのでしょうか?
看護師が常駐してはいますが、急変に対応できる医師が夜間もいるかどうかは施設にもよります。
もし病院併設の介護療養型医療施であれば、その病院の夜間救急に即搬送という手段もあります。

お願いできるサービス・できないサービス

では、日常生活を支える介護体制はどうなっているのでしょうか?
民間施設にはある、「買い物代行」といった介護が介護療養型医療施にはありません。
医療施設に近いので、持ってこられた衣類の洗濯などは行いますが、新しい衣類をご入用でもそれを代わって購入してもらうことなどはできません。
またデリケート衣類のクリーニングも行っておりません。
「ちょっと外に出たい」と思ったら、敷地内を一緒に歩くことはできるかも知れませんが、一緒に外出することはできません。

入居中に医療ケアが必要なくなったら?

では医療を必要としなくなるまでに回復された場合、介護療養型医療施にはもういられないのでしょうか?

医療ケアが必要でなくても退所しなくてもいい?

入院を待機している医療ケアを必要とした、在宅生活の難しい高齢者が多くいらっしゃるため、回復されて在宅生活や民間施設での生活が可能であると診断された方は、退院をすすめられます。
退院が決まりそうになった時点で、ケアマネージャーとソーシャルワーカーが、退院後の生活をどうしていくかを計画します。
ある日突然退院することはありませんのでご安心ください。

退所になったらどうしたらいい?

在宅生活をしながらデイケアなどの通所介護施設に通うか、ほかの公的施設または民間施設に入るかを、選択しなくてはならなくなります。
入院しているご本人様に判断能力がない場合、家族・親族・後見人やケアマネージャーが協力し、次の施設としてどこがふさわしいか、医師とも相談しながら決めていきます。

手厚い医療ケア・介護ケアが受けられる介護療養型医療施設

病院との連携が深く、介護ケアも充実している介護療養型医療施設。
終の棲家となる可能性は低いですが、病院から退院してもまだ症状が安定しなかったり、在宅生活が難しい高齢者にとっては安心して生活できる施設です。
医療ケアが充実しているといっても、相部屋はつらいといった方も多くいらっしゃいます。選択肢がある場合は他の施設ともしっかり比較してからご決断くださいね。

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