要介護3・4の場合に選択すべきは在宅介護?それとも施設入居?
この記事の目次
在宅介護で介護サービスを組み合わせる
在宅介護で受けられる介護サービスは、訪問介護を基本として様々な種類があります。身体介護と週2回のデイサービス、訪問看護を組み合わせたモデルケースで、月額3万円程度が目安です。この他、食費や水道光熱費、介護用品購入費などにかかるお金を加算すれば、ひと月にかかる費用が計算できます。支給される年金が25万円の場合、この金額内に収めることは十分可能です。
また、訪問介護やデイサービスなどの日中のサービスだけでなく、ショートステイという夜間のサービスを受けることも可能です。特養などの介護施設では、入所者と同じく食事介助や入浴介助、リハビリテーションなどの短期入所生活介護を受けることができます。さらに介護老人保健施設などの施設でも短期入居療養介護が受けられ、この場合医師や看護師による医療ケアを含めた介護サービスが提供されます。
基本料金は、要介護度3・4の場合1日800~1,000円です。これに様々なサービス料が加算され、1日当たりの利用料は2,500~6,000円が目安となります。短期入所生活介護より短期入居療養介護の方が医療ケアを含む分、若干高いです。
自宅で受けられる介護サービスとデイサービス、ショートステイを組み合わせたサービス、小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護もあります。小規模多機能型居宅介護はデイサービスを中心に、訪問介護とショートステイを個々の状況や希望に応じて組み合わせるという内容です。これに訪問看護を併せて個々に必要な医療ケアを施すのが、看護小規模多機能型居宅介護です。要介護度3の人はひと月の利用基本料金が22,062円、要介護度4の人は24,350円となり、これに様々な加算がなされます。
様々な介護サービスを組み合わせても、公的施設を利用している分には大きな費用はかからないでしょう。ただし、身体状態や住宅の状況によっては、リフォームなどが必要になるケースもあります。一時的介護費用としてまとまった金額が必要になるかもしれないことは、考慮しておいてください。とは言え、介護保険で給付金が下りるので、負担を軽くすることは可能です。
競争率は高いが費用を抑えられる特養
特別養護老人ホーム(特養)は終身利用できる公的介護施設なので、費用が抑えられる一方で入居希望者が多く、数ヶ月待ちということは珍しくありません。入居一時金などの初期費用はかからず、純粋に月額費用だけで利用できます。
月額費用の内訳は、基本費用となる居住費と食費、日常生活費、そして加算分の施設介護サービス費と介護サービス加算です。要介護度や施設によって加算金額は上下します。要介護度が上がるほど高くなると言っても千円単位です。ひと月9~14万円を目安にするといいでしょう。
経済的にゆとりのない人の負担を軽くする特定入所者介護サービス費(負担限度額認定)という制度もあります。利用者とその世帯の経済状況に応じて、4段階で費用が決められます。所得が少ない世帯は活用するといいでしょう。先述した金額から3万5千~6万円下がる可能性があります。この制度は、介護保健施設のショートステイ利用時も活用できます。
費用がピンきりの有料老人ホーム
特養に空きがない場合は、有料老人ホームに入居するのも選択肢の一つです。特養より介護体制を手厚くしていたり、リハビリテーションに注力していたり、医師が常駐していたりと、施設によって様々な特色を打ち出しています。そうなると一般的に費用が高くなりますが、一方で特養と大差ない費用で利用できるところも存在します。月額費用の目安は、15~40万円を想定しておくといいでしょう。ただし、中には超高級な老人ホームも存在します。
月額費用は、家賃と食費、介護保険の自己負担分を基本費用にするのは特養と変わりません。ただ、ほとんどが個室であり、特養より部屋が広いのが一般的で、個室にトイレや洗面所が付いていることも珍しくありません。
認知症高齢者に合った生活が営めるグループホーム
認知症が進んできて徘徊などの症状が出ている場合、家族の負担は大変重たいものになります。在宅介護ではとても対応し切れなくなることもあるでしょう。
認知症高齢者に適した介護施設が、グループホームです。アットホームな雰囲気の中、最大9名のユニットを組んで入居者が生活を共にします。環境変化に弱い認知症高齢者にとって、家族のようにいつも同じ少人数のメンバーで生活することが有効です。
月額費用は10~30万円と、施設によって差が出ます。最も差が出やすいのが賃料で、都会にある施設ほど高くなる傾向にあります。また、入居一時金がかかるのは有料老人ホームと同じです。
ある程度自立した生活ができる人が対象のことが多く、共同生活に馴染めない場合は断られることもあるので、注意が必要です。それでも近年は見取りまで対応しているグループホームも現れています。今後はさらに柔軟性が高まるかもしれません。
老人ホーム選びなら楽楽シニアに相談しよう
要介護3・4の方を自宅で介護するにはある程度の負担を覚悟しなければなりません。要介護者の中には家族に負担をかけないために入所を選ぶ方もいます。
老人ホームへ入所するのかどうか決める判断材料として、楽楽シニアへ相談してみることをおすすめします。
楽楽シニアはご家庭の予算に合った施設紹介のほか、家庭の事情に合わせたサポートも行ってくれます。
相談も無料で行なっているので、まずは一度ご連絡されてみてはいかがでしょうか。
ケアマネジャーに相談してプランを練ろう
在宅介護と施設入居、どちらを選ぶか悩ましいところです。費用は、在宅介護より特養を利用する場合の方が抑えられる可能性がありますね。それでも利用者の希望や家族が介護にかけられる時間など、それぞれの都合も考慮しなければいけません。悶々と考えるよりも、まずはケアマネジャーに相談して、プランを一緒に考えることをおすすめします。